日本語学校 参与観察の備忘録

実態を社会学的にみてみよう。

日本語学校と仲介業者の関係

日本語学校は仲介業者を通して留学生を受け入れている。仲介業者は、主にベトナムやネパール等の現地に拠点を構えている。日本語学校1校あたり20程度の仲介業者との取引がある。名刺交換や営業をした関係であれば、その倍くらいの繋がりがあるように見受けられる。

経営か安定した日本語学校であれば、わざわざ仲介業者に営業や問い合わせをする必要もなく、太い関係を持ってよい学生を集めている。ちなみに、大学院進学専門などの特殊な日本語学校であれば、現地の大学とのパイプがある。

仲介業者は留学生を日本語学校に紹介するだけでなく、入学後も学生と日本語学校との間を取り持つこともしている。例えば、学生が日本語学校に不満がある場合、仲介業者に相談や不満を言い日本語学校へ連絡がくる。また、日本語学校側が学生に問題を抱えた場合は仲介業者が通訳として間に入ったり、具体的な対処をしたりする。

こうした循環が上手くいくのには、仲介業者と関係を持つ職員の有能さもある。

日本の大学が仲介業者を通してよりよい学生獲得を目指しているが、よりよい学生を獲得するには仲介業者とうまく渡り歩ける手腕の事務職員が不可欠だろう。