日本語学校 参与観察の備忘録

実態を社会学的にみてみよう。

留学生のゴミ問題と生活指導

日本語学校にくる留学生の生活態度は多様である。

まず、ゴミをゴミ箱の中に入れない。ペットボトルや空き缶、お菓子のゴミは教室の机の中に入れる。床にこぼしたジュースは知らないふりをする。鉛筆の削りカスは床に落とす。食べたガムは椅子の下や机の中につける。

こうしたことは日常茶飯事であるため、専任講師は日々の対策は欠かせない。ゴミがある机が見つかったら、直ちに担任に知らされ、ゴミを入れさせないようにと担任がまず注意される。それから、ゴミを入れた学生を徹底的に探し出し個別に叱る。学生がしらばっくれることもあるし、認める場合もある。また、学生を特定出来ない場合もある。ゴミを入れた犯人が見つからない場合は、学生や非常勤講師を含めて洗い出し作業が行われる。教室で授業がある度に、授業が始まる前に机の中の確認を行いゴミがないか確認する。そして授業後の掃除で何1つ残さないようにする。それほどに学生が教室を汚す行為は由々しき問題なのだ。

全員がこうした行為をするわけではないが、常に抑制した状況を学校全体で作らないと、すぐに教室や廊下が汚れていく。

ある職員は、腐ったリンゴが一個あるといっきに腐っていくと口癖のように話す。