日本語学校 参与観察の備忘録

実態を社会学的にみてみよう。

ネパール人新入生の本音 勉強とアルバイトの両立をしたい

ネパール人新入生約40人のアルバイトのカウンセリングで気づいたことは、多くの学生が勉強とアルバイトの両立をしたいと考えていることである。両立とは勉強を中心としたバランスの取れた生活のこと。具体的には午前中は家でゆっくりして昼は日本語学校、それから夜18:00-23:00くらいにアルバイトをするという生活スタイルである。こうした生活を希望する学生が40人中の30-35人くらいだった。つまり多くのネパール人新入生は、一般的な大学生と似たような生活を望んでいるということだ。

でも、日本語が殆どできない留学生に希望通りのアルバイトなんてない。それに最初の生活準備にお金を使った学生は手持ちのお金が少ないためアルバイトを選ぶ状況にない。これらの現実が留学生の留学生活や勉強習慣を壊している。

 

もちろん28時間以上働こうとする、いわゆる出稼ぎ目的の学生も見受けられる。しかし、彼らも全く学習に意欲がないわけではない。毎日の授業に嬉々として参加している。日々のアルバイト生活がこうした本来学生が希望する生活を壊していくのだろう。