日本語学校 参与観察の備忘録

実態を社会学的にみてみよう。

日本語学校の教務事務は教員の仕事

日本語学校には大学に当たり前にいる教務担当の事務職員がいない。学校運営、営業に関する事務はいるが、彼らは学校に関する管理や留学生の獲得、仲介業者とのやりとりが主たる仕事である。そのため入学までの管理には携わるが、在籍する学生の管理には関わらない。彼らが学生管理に関わるときもあるが、それは入管が絡む問題が発生したときだ。いわゆる、ヤバイときや、仲介業者を入れたほうが留学生指導をしやすいとき。したがって、学生関する一般的な事務処理や書類管理は全て専任講師がすることになる。

具体的には学生の来日手続き、管理書類の作成、学生証の作成、入学オリエンテーション、アルバイトに関する教育、日本での生活指導、結核の検査、区役所への引率、防災教育、そしてアルバイトを必ず持たせるようにアルバイトを探して、日本語がまったくできない学生に履歴書を書かせてアルバイト先までの引率するなどがある。

専任講師には日本語教育とは全く関係ない仕事が山のように待ち受けている。