日本語学校 参与観察の備忘録

実態を社会学的にみてみよう。

4月入学者と7月入学者の違い

日本語学校では留学生の入学が複数回ある。今月は7月入学生が続々と入国しており、入国後の手続きやオリエンテーションを受けている。ある日、4月に入学した留学生と7月に入学した留学生が同じ教室でテストを受けることになったのだが、その教室の中にいる光景はまるで違った。

4月に入学した留学生は、クラスや教師に馴染んでおり、教室でのルール、マナー、教師の話を聞く姿勢がある。一方、7月に入学した留学生は何かに警戒するような眼差しで教師を見ている。教師の問いかけに対して返事もせず、ただ黙々と対応している。

その他、入国直後の学生は権利主張がとても強い。まだネイティブが話す日本語に耳が慣れないこと、これまで母国で習ってきた日本語が実際に自分が使う状況に緊張していること、状況が理解できないためはっきり意思を伝えることで自分の身を守ろうとしている等、様々な要素がそうさせているのであろう。

来日して3カ月が経った留学生と来日して2週間も経たない留学生が一緒になった時の気づきである。