日本語学校 参与観察の備忘録

実態を社会学的にみてみよう。

非常勤講師のエントリーショック

急遽、新しい非常勤講師がやってきた。日本語学校で働くのは初めてという。初級クラスに入ったその非常勤の先生は帰ってくるなり、副主任にこう言った。学生は赤ペンも持っていない、なんなんですか⁉︎せめて赤ペンくらい待たせて下さい、学校側で買ったらどうですか?と。

副主任の返事は、彼らは鉛筆を持ってくることができる、それですら褒められる学生なんです。まず鉛筆を持って勉強すること自体によくできたと思って下さい。日本語学校はそんなもんですよ、であった。

たしかに、彼らが自らノートを持ってくるようになったり、教科書に書いていない説明をしたときにメモを取るようになった姿を見ると、あぁ、学習する仕方を覚え始めたと感動を覚える。

非常勤講師のエントリーショックを見ることができる一幕だった。