日本語学校 参与観察の備忘録

実態を社会学的にみてみよう。

授業中の携帯電話の回収

日本語学校では授業中に留学生の携帯電話を回収する。日本語学校では、とても当たり前で当然の行為である。集め方は様々で専門講師が決めたり、それぞれの教師に集め方を任せたりしている。主な集め方は、教師がカゴを用意し学生がそのカゴに携帯電話を入れる方法だ。しかし、それでは携帯電話を隠し持つこともある。そのため教師が教室を回って1人ずつ直接集めたり、名前を書いた模造紙を広げ、その上に携帯電話を置いたりという工夫をする。

しかし、それでも携帯電話を隠し持ち授業中にゲームをしたりSNSをする学生がいる。こうした時の罰則は様々である。ある専任講師は個別に指導しても話を聞かないときはその場で国へ帰れと言い、パソコンを開いて航空チケットを予約しようとして学生が慌てて止めて謝らせる方法を取っている。ある専任講師は連帯責任で全員掃除、そしてある専任講師はその日は携帯電話を1日取り上げて、預かる日数はルールを破った回数の二乗にしている。二乗を理解できない学生は毎日、まだですか?と教師にすがって来るという。そして周りの学生からケタケタと笑われている。