日本語学校 参与観察の備忘録

実態を社会学的にみてみよう。

教師の教え方と学生の態度

教師の対応によって学生の学習態度も変わると以前書いたが、その仮説が本当なら、学生のキャリア形成にも影響があるだろう。

一流塾の講師が存在するように、もしかすると日本語教師にも一流の講師がいるかもしれない。

あくまで主観だが、日本語学習を長期的に続けるための動機付けにアプローチをする先生のクラスの学生は、なんだか安定感がある。安定感があるというのは、アルバイトと学習の両立をして遅刻はしない、授業中に寝ない、宿題は必ずする、小テスト勉強をする、授業にしっかり集中する態度が概ね良い状況である。こうした学生は、先生に教えてもらいたいという意識より、自分で勉強することを先生から教授を得ることで支えてもらいたいという意識が強いように思われる。この安定感は、個人の素養の他に、教師の学生指導や対応の仕方に少なからず影響を受け、学生の自律学習態度を育成しているように思われる。

もちろん、学習者の育成像が何かによっても評価の仕方は異なる。しかし、自律学習が求められ時勢に乗った見方をするのであれば、こうしたアプローチはぜひ取り入れていきたい。