日本語学校 参与観察の備忘録

実態を社会学的にみてみよう。

日本語学校の種類について

一口に日本語学校と言っても、教育目的によって様々である。

まず1つは、本当の意味での語学学校がある。英会話スクールと同じと考えて良いだろう。ちょっとした短期留学や日本人と国際結婚して生活に必要になった人が通っている。

そして、日本の大学や専門学校に進学するための勉強をする準備教育課程がある。最近、日本語学校が乱立し留学生が単純労働者としてみなされていると問題視されているのが、この後者である。

留学への準備教育課程としての日本語学校には、様々なレベルがある。そのレベルは日本の大学進学塾と似たところがある。例えば、進学塾には、難関校を目指す所があれば、そこそこの大学に受かれば良いところもある。そしてF校でもいいからねじこんでくるところもある。日本語学校も同じである。旧帝大に入れる所からそこそこの大学や専門学校を探してねじ込んでくれる所がある。

準備教育課程の日本語学校を認定校かどうかによって分けることが一般的であるが、非認定校の日本語学校が乱立する中、非認定校であっても良い大学に入れようとする学校もあるし非漢字圏の学生のレベルや言語習得の現実に合わせて最良の方法を模索した進学指導をしている所もある。そのため、こうした塾のような分け方が、今の日本語学校の乱立状況を整理するには分かりやすいのではないだろうか。