日本語学校 参与観察の備忘録

実態を社会学的にみてみよう。

単純労働のアルバイトと社会化

単純労働で働く留学生のことを可哀想だと勝手に思っていた。しかし、その考えが覆された。

日本人の大学生が働くようなアルバイト先で日本語能力が低くても一から育てていきたいという会社があった。日本語能力が低いが真面目な学生が4名採用されたが、そのうち1人が辞めたいと言い出した。話を聞くとシフトを全然入れてくれないという。そのため、採用担当に電話をして聞いてみると本人の努力が足りなくてシフトを増やしたくても今の状況では無理だと言う。学生本人に伝えた所、日本人と一緒に働けていい環境であるが努力したくても限界を感じていると話す。他の3名もシフトを決めて入れてもらえず前日に突然呼び出されるため、予定を立てることができないと話す。また仕事が早くてついていくのが精一杯と話す。

一方、単純労働で働く学生はアルバイトに何の困難も抱えていない。時々聞く日本語を少しずつ覚えながら生活している。単純労働は、日本語を耳慣らし、日本人と少しずつ接するための練習場なのかもしれない。