日本語学校 参与観察の備忘録

実態を社会学的にみてみよう。

日本語教授よりも最優先の躾

日本語学校では日本語の教授よりも学生の躾の方が優先される。学校のルールや日本の習慣やルールに従わないなら、日本語を学ぶ資格がないという事だ。

指導対象となった学生は出欠を取り次第、呼び出される。個別に指導されたり、人数が多い場合は別室に集められる。さらに、寮が汚い、日本語学校と関係のあるアルバイト先に迷惑をかけたなどの場合は、授業時間内に対応を求められる。具体的には、寮の掃除をする、ゴミの分別をさせる、アルバイト先に行かせて謝らせる、不備書類を持って行かせる等だ。

学生呼び出しは前日の夕方や当日に決まるので、進度を変えるわけにもいかない。そして、いつ戻ってくるか分からない学生を待つ訳にもいかない。そのため、授業は指導と関係なく進んでいく。そして呼び出された学生は日本語の積み上げが上手くいかなくなる。

日本語学校としては、躾がちゃんとしてないと、いくら日本語ができても意味がないというスタンスなのだ。