日本語学校 参与観察の備忘録

実態を社会学的にみてみよう。

結核検査

初めて日本で長期滞在する外国人は結核検査をすることになっている。1日で見てもらえる人数が決まっているので留学生を連れて何度も訪れる。

南アジアではミャンマーが特に結核を持っている確率が高いらしく、毎回数名が引っかかる。x線検査で引っかった場合、CTスキャンやたん検査で結核かどうか正式に検査をすることになる。結核でなくても小さい頃に肺炎になった等で肺に影が写ることがあるため、正式な検査をするまでは何とも言えない。

こうしたケースがアルバイトと重なると大変なことになる。特に学生が食品関係でアルバイトをしている場合、結核かもしれないからとアルバイトを休ませるわけにはいかない。しかし可能性がなきにしもあらずなので即刻、学校からアルバイト先に電話をして何らかの理由を言い長期休みを取るようにする。そうしないと、大事をとるアルバイト先では、結核ではない留学生も全員クビにする場合もあるからだ。

ただ、専門医が留学生の状況を理解してくれ、x線に検査直後に確率が高い学生の結果はその場で通達してくれる。こうした病院のフォローは本当に助かっている。